今回は、山形県村山市で1615(元和元)年創業の高木酒造「十四代 酒未来 純米吟醸」です。
高木酒造について
村山市は日本海側の酒田と太平洋側の仙台を真っすぐ結んだ線の真ん中くらいにあります。最上川の支流、富並川が近くを流れているので、それらの伏流水を使っているのでしょうか。地元酒は「朝日鷹」で、こちらもなかなか呑めませんね。「十四代」は1993(平成5)年に現在の十五代目、高木顕統社長兼杜氏によって新しく生まれ変わった銘柄となり、日本酒界をリードする一本となりました。
酒米「酒未来」について
「酒未来」はその高木酒造の十四代蔵元・高木辰五郎氏が18年の歳月をかけ1999年に生み出した新しい酒米です。長野県の美山錦と山田錦の系統をもつ母米を掛け合わせて作られた「酒未来」は、これといった酒米のない東北地方に根付かせるべく、高木氏が精魂こめて作った酒米なのです。
『みちのく羽州の気候、風土に合った、短稈、耐寒、大粒、円盤状心白等を備えた酒米を十八年の歳月をかけ交配、育種を重ね成功し、この酒米を「酒未来」と命名。』(十四代HPより)
「十四代 酒未来 純米吟醸」
酒未来100%使用で50%精米です。山形正宗、而今、鳳凰美田、榮光冨士、宝剣など他の酒蔵では呑んだことがありますが、本家本元の「十四代」、やっと味わえました。
期待に胸ふくらませて呑んでみると、フルーティな香りはありますが、やはり他の酒蔵同様、甘味があって硬めの味わいです。最後に少し苦みがあってキレていきます。なかなか難しい酒米ですね。
呑めても少量で、呑めたことに満足する銘柄になってしまっているのは残念です。プレミアが付きすぎて購入する気は失せていますが、定価で買える日はくるのでしょうか。