明けましておめでとうございます。2022年1杯目は、佐賀県鹿島市で大正末期創業の富久千代酒造「鍋島 特別純米酒クラシック 白菊」です。
富久千代酒造について
佐賀県を代表する銘柄となった「鍋島」ですが、もともと「富久千代」と「泉錦」という銘柄を醸していました。現在の飯盛直喜蔵元杜氏が蔵を継いだ1988年は日本酒業界にとって最も厳しい時代で、唯一無二の商品がなくては生き残れないと感じた飯盛蔵元杜氏が目指した酒が1998年4月に完成。公募で名称を決めることになったのが「鍋島」でした。江戸時代の鍋島藩からきています。次にご紹介する「Classic」シリーズは昔ながらの9号酵母、14号酵母を使用して醸したもので、一般的な「鍋島」のイメージとは若干違うタイプとなります。
「鍋島 特別純米酒クラシック 白菊」
白菊100%使用で60%精米です。「白菊」米は、雄町の系統である「菊水」と「巴神力」を掛け合わせた米で戦前、愛知県を中心に栽培されていましたが、だんだんと栽培されなくなりました。それを岡山にある白菊酒造の情熱で復活させたものだそうです。
リンゴのような香りに酸を感じる甘味、あっさりとした後味に若干の苦みを残して消えていきます。日本酒というよりワインに近い感覚がありますね。どんな料理にも合いそうです。
今年も始まりました。災害やコロナのない普通の年であってほしいですね。