今回は、長野県諏訪市諏訪で1756(宝暦6)年創業の酒ぬのや本金酒造「本金 純米吟醸 うすにごり 美青(みお)」です。酒名の「本金」には「本当の一番(金)の酒を醸す」という想いが込められていて、昔の人が好きな「左右対称」の漢字となっています。
酒ぬのや本金酒造について
酒蔵は諏訪湖沿いの国道20号線(甲州街道)に面したところにあり、「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」「真澄」と5つの酒蔵が並んでいて、すべて霧ヶ峰の伏流水を仕込水に使っています。5蔵のなかでは眞澄が最も歴史があり、本金酒造は二番目ということですが、生産量は100石強と多くありません。一時は危険な状態でしたが、現在の九代目蔵元になってから、再び知られてきている銘柄です。
「本金 純米吟醸 うすにごり 美青(みお)」
諏訪産美山錦100%使用で55%精米です。諏訪産ということですので、地元米ですね。近年の日本酒蔵がドメーヌ化している流れで地元米を使うように変わってきているのかもしれません。うすにごりですので、グレープフルーツのような柑橘系フルーツの香りで甘味は少なめです。オリの苦みはそれほどではなくドライな味わいです。美山錦のイメージとは少し違うかもしれませんが、スッキリと美味しいです。
「美青(みお)」の名前は冬の「美しい青空」ということで、ラベルの髭文字酒名も綺麗な青の箔を使っています。ひとつひとつに名前を付けていくことで、蔵のこだわりを伝えていくのはいいことですね。これからも期待の蔵のひとつとなりました。