今回は、新潟県南魚沼市で1868(明治元)年創業の高千代酒造「59 takachiyo CHAPTER Ⅲ AIMACHI」です。高千代酒造のウリでもある扁平精米で59%削った米を使い、きょうかい1801酵母で醸した「59 takachiyo」シリーズの第3弾となります。
高千代酒造について
高千代酒造は日本百名山の巻機山のふもとにあり、その伏流水で山の名を冠した「巻機」、もちろん社名の「高千代」などを醸しています。
高千代酒造では使用米を種子生産から自社栽培、契約栽培しています。また通常、酒蔵はコスト面の問題もあって、精米を外部の精米所に委託するのが主流ですが、平成21年度に導入した自社精米機で精米しています。精米所が混み合う米の収穫時期でも、自社だけなので余裕があるため、時間をかけてていねいに精米できることが酒造りのアドバンテージとなっています。高千代酒造の精米で特徴的なのが扁平精米です。扁平精米とは、米の形に添って削っていく精米方法で、丸く削っていく普通の精米とくらべて、雑味になる部分を効果的に削ることができます。
そんな蔵の長所を活かしてシリーズ化されているのが「59 takachiyo」で、CHAPTER ONEが一本〆、TWOが愛山、THREEが上にもある愛山と雄町のブレンド、FOURが華吹雪、FIVEが森のくまさん、SIXが美山錦、SEVENが雄町、EIGHTが一本〆と雄町のブレンド、NINEが亀の尾、TENは愛山と一本〆のブレンドです。Threeだけローマ数字のⅢとなっていますが、なにか理由があるのかもしれませんね。
「59 takachiyo CHAPTER Ⅲ AIMACHI」
愛山22.5%、雄町77.5%のブレンドで、もちろん59%精米です。開栓の際、写真を撮るのを忘れて途中のままにしていたらポン!と栓が飛んで行ってしまうくらいの発酵状況です。愛山、雄町ともに甘味があり、力強い感じですが、これはちょっと違って、すっぱ味控えめな感じの柑橘系の香りを愉しんだ後にガス感を含んだ酸味が口腔の上アゴを刺激しながら、旨味に気づきながらちょっと苦みがあってスッキリと喉を流れていきます。微妙なブレンドは研究のたまものなのだと思います。
私は、1,2,3,4,6,7、9を呑みまして、あとは5,8,10を呑めばコンプリートとなりますが、R2BYからラベルがキラキラになっているようですので、最初からやり直しですかね。まあ、それも愉しみの一つということです。