桃子です！
冬になると出回るのは、新酒ともう一つ、「酒粕」！
皆さんは酒粕が手に入ったらどのように使うのでしょうか？
高い健康効果を持つ食材として注目されている酒粕は、シミの原因になるメラニン色素の素の活性化を抑える働きもあり、女性に嬉しい効果も。
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酒蔵で働いているとよく尋ねられることが酒粕の活用方法なのです。正直私は、酒粕はそのまま食べるか甘酒にして飲むので、自分の中でのレパートリーがほぼありません。寧ろ、お客様と話していて教えていただくことがあります…。うーむ、不甲斐なし！
肉や魚を漬けるというのはよく耳にしますが、他にないか…女子にささりそうな何か…。うん！スイーツでは？？（自分の女子力も上がりそうだし、バレンタイン近いし）
比較的材料少なめで、マネしやすそうな何か…。うん！プリンかな！
ということで、今回のコラムもお料理編。
それでは、美の徳利スタートです！
レッツ☆スタート
今回作るのは、卵を使わない冷やし固めるタイプのプリンです。
材料はこちらです。
“酒粕 50g
水 50g
砂糖 15g
牛乳 90g
生クリーム 30g
粉ゼラチン 2g”
①水と酒粕を合わせてスムーズにしておきます。ある程度の量を作る時はミキサーを使うと楽です。今回使うのは菊の司酒造の新酒の板粕です。使う酒粕によっては元から緩いペースト状で販売されていることもあるので、様子を見ながら水を加えてください。
②①を鍋に移し、砂糖と牛乳を加え泡立て器で混ぜながら沸騰寸前まで温めます。
お子さんやアルコール感が苦手な方向けにはアルコールを飛ばしてください。
③ふやかしたゼラチンを加え、氷せんで液体が冷たくなったら、生クリームも加えます。
冷めるまで待てないという方は外の雪を利用してみましょう。
④冷蔵庫で数時間冷やし固めれば出来上がり。
ちょっと固めの仕上がり。酒粕のツブツブもいい感じ。なめらかにしたいときは濾すと良いですね。
味は、最初は酒粕がふわっと香り、後に生クリームのクリーミーさを感じて美味しい。分量の砂糖は少なめにしたのですが（参考レシピより5g減）、酒粕自体が結構甘いので、正解でした。もっと減らしてもいいかもしれません。口に広がる香りの余韻もいい感じ♪
おそらくカラメルとも合うと思いますが、家にあった黒蜜ときなこを試しにかけてみたら酒粕との相性バツグンでした◎
間近に迫るバレンタイン！酒粕プリン・チョコレートVer.
先ほどは黒蜜きなこで和風なアレンジをやってみましたが、チョコレート味にして誰かに作ってみてはいかかでしょうか？自分のために作るのもぜひ！
チョコを入れるタイミングは、紹介した作り方の③で、氷せんをする前（温かい状態）に板チョコ（25g）を小さく砕いて入れます。チョコを入れる場合は、砂糖は入れません。
味は酒粕の甘みと風味の印象が強めですが、後からチョコレートのコクをとても感じます。濃厚感もあり、味わいに広がりがある感じと言えばいいのか…。酒粕とチョコレートは想像以上の美味しさでした。
今回はミルクチョコレートのみを加えましたが、純ココアも加えて苦味を少し足すと、より味のバランスが整ってリッチで大人のプリンになりそうです。加えて、スーパーの製菓コーナーにあるお菓子の飾り付けに使う材料を駆使すれば、見た目も華やかになります！目にも美味しい。
酒粕って何種類あると思いますか？
「酒粕」は1種類ではないのです。酒粕は酒粕なのですが、その形状によって呼び名が変わります。私は入社してから知りました。菊の司酒造では酒粕を【板粕】・【バラ粕】・【練粕】3つに分けて販売しています。
お酒を絞る機械から粕をはがす時はこのように、長方形の形がついています。【板粕】ははじめに、丁寧にこの長方形に沿ってはがし、その後割れたり、砕けたりしたものは省き、適度な大きさに切って袋詰めします。
【バラ粕】は、はがした粕を粗めに砕き、そのまま袋に入れた粕です。【練粕】は搾りたての酒粕をタンクに踏み固め、3か月ほど熟成させたペースト状の粕です。当蔵では大吟醸・吟醸クラスのお酒をバラ粕や練粕にしています。
板粕やバラ粕はお酒を絞った後にすぐ袋に詰めて販売するので、新酒らしい華やかな香りを、練粕は熟成されて甘く濃厚な味と香りを楽しむことができます。個人的には焼き立てのホットケーキやプッ〇ンプリンの匂いに似ている気がします。
そういえば…、酒粕はよく料理に使われるためか、火を通さないとだめ？とよく質問をいただくことがありますが、火を通さなくても、そのまま食べられます！ただ、そのままの状態では8%程度のアルコールが含まれているため、アルコール感が苦手な方や子ども、妊娠されている方はご注意ください。
まとめ
酒粕プリンいかがでしたでしょうか？
混ぜて冷やすだけなのでお手軽に作れるプリンです。そして、（私だけかもしれないけれど）「酒粕使ってお菓子作りました」と言うと、なんだか料理できる人みたいな感覚になれます。酒粕活用のレパートリーも増えますね。
なかなか一度に大量消費することが難しい酒粕ですが、甘酒や料理、スイーツにも使える万能食材です。また、一口に「酒粕」といっても出回る時期や蔵元によって形状や味も様々です。スーパーや酒屋さんで見つけたら、買ってみてはいかがでしょうか？
では、次回もお楽しみに！
酒粕活用のレパートリーをもっと増やしたい方は、こちらの記事も要チェック
ほっけのコラム
参考
レシピブログHP「酒粕プリン by mioさん」
