毎回1つの都道府県にスポットを当て、久保田ファンと朝日酒造社員が一緒にご当地グルメと久保田を味わいながら、その地域やグルメにまつわるトークを楽しむオンライン飲み会「久保田ご当地グルメ部」。今回は、京都府をテーマに開催しました。ファンや社員おすすめの、久保田と楽しめる京都府のご当地グルメをご紹介します。
久保田ご当地グルメ部とは
「久保田ご当地グルメ部」とは、毎回1つの都道府県にスポットを当て、久保田ファンと朝日酒造社員が一緒にご当地グルメと久保田を味わいながら、その地域やグルメにまつわるトークを楽しむオンライン飲み会です。
ご当地グルメには、全国的に有名なものから本当に地元の人しか知らないものまで、様々なグルメがあります。そんな知られざるグルメと日本酒・久保田を、地元の方はどんな風に楽しんでいるのでしょうか。
今回は、歴史ある建造物や食にあふれ国内だけではなく海外からも大人気の京都府をテーマに開催しました。ファンの方おすすめのご当地グルメとともに、美味しく楽しめる久保田もご紹介していきます。
生麩×久保田
まずは、京都を代表する食材の「生麩」。小麦粉に水を加えて練り、抽出したグルテンを餅粉とあわせて蒸した生麩は、古くから精進料理に使われてきた伝統的な食材の一つです。
麩自体の起源は中国と言われていますが、日本での発祥は京都と言われています。14世紀頃に、中国から麩の製法が伝えられ、肉類を食べない僧侶たちのたんぱく源として食べられていました。その後、茶事の懐石などに使われ、一般的な料亭へも広がり、一般の食卓にも並ぶようになりました。
江戸時代の書物に、京都で作られる生麩が最上と記されています。その理由は、水にあります。生麩は約60%が水分のため、水の味わいが重要な要素となります。周囲を山に囲まれた盆地の京都は、良質な軟水に恵まれていたため、美味しい生麩を作り上げることができたのです。
生麩の実食
兵庫県にお住いで京都にはよく旅行で行くというご夫婦のファンの方がご用意していたのは、生麩の田楽焼きと刺身(わさび醤油)、炊き合わせ、酢の物、ぽん酢炒め、お吸い物と、まるで生麩のフルコース!田楽味噌も自分で作られて、お品書きまでご用意されていて、「こんなに生麩ばかり食べるのは初めてです!」と嬉しそうです。早速食べていただくと、「すごいモチモチしている!こんなに生麩って美味しかったっけと思うくらい」と驚かれていました。
お酒は「繊細な味付けを引き立てるのは翠寿しかあらしまへん」と、「久保田 翠寿」がイチオシ。日本酒をあまり飲めないファンの方が飲めるのが翠寿とのことで、「翠寿ってキリッとしていて、まとわりつかない。スイスイ進む」と大絶賛です。生麩と一緒に楽しんでいただくと「合います、合います」と飲み進んでいます。どの料理と一番相性がいいか伺うと、「翠寿と一番合ったのは、刺身かな。わさびのキレが口の中をフレッシュにして、翠寿が入ってくると合う感じ。そこにふっと生麩の独特な食感と味が、またバランスがいい」と話しつつ、「でも酢の物とも合います。でも、田楽ともいいかな」と、結局どの生麩料理とも相性ぴったりのようです。
と、突然「翠寿にすだち入れていいですか?」と立ち上がり、すだちを探しにいかれると、「ごま油で焼いた生麩とは、すだちを入れた方がすっきりして合います」と、新たな飲み方まで楽しまれていました。
ちなみに、生麩はもちもちで包丁で切りづらいので、冷凍品の場合は半解凍の状態で切ってから解凍した方がいいそうです。
千枚漬け×久保田
続いて、事前アンケートでも京都のご当地グルメとして回答が多かった漬物。京都には三大漬物と呼ばれる漬物があり、「すぐき漬け」「しば漬け」、そして今回ご紹介する「千枚漬け」です。
千枚漬けは、京都の伝統野菜である「聖護院かぶ」を薄切りにして塩漬けにした漬物です。樽に漬け込む枚数が千枚と言えるほどの枚数に上ることから、千枚漬けと名付けられたと言われています。
千枚漬けが誕生したのは、江戸時代末期。京都御所の料理人だった大藤藤三郎が考案したものと言われています。それまでの漬物は長期保存を目的としたものでしたが、それとは異なる浅漬けに仕上げたことで、真っ白な美しい見た目と淡泊な味わいが大変好評だったそうです。
ちなみに、漬物というと一年中食べられるイメージですが、千枚漬けは実は食べられる季節が限定されています。聖護院かぶの出荷時期である11月頃から翌年3月頃までが、千枚漬けの販売期間となるのです。そのため、千枚漬けは京都の冬の風物詩として親しまれています。
千枚漬けの実食
漬物というとご飯と一緒に食べるイメージですが、この千枚漬けは塩気が強くないので、これだけでずっと食べていられる美味しさです。
西京漬け×久保田
旦那さんのご両親の実家が京都にあるというファンの方からは色々な京都グルメを紹介いただいたのですが、その一つが京都の伝統料理である「西京漬け」。京都の白味噌である「西京味噌」を使い、魚や肉の切り身を漬け込んで焼いて食べる味噌漬け料理です。
味噌漬けの手法自体は平安時代の頃からあり、海から遠い京都で魚を美味しく食べるために考えられた食べ方と言われています。当時は西京漬けを作るのに手間暇がかかったため、貴族などしか食べることができない高級品だったそうです。
ちなみに、西京味噌の「西京」は、明治維新以降、都が江戸に遷都したため、京都は西の都の意味で「西京」と呼ばれるようになりました。
西京漬けの実食
西京漬けにも色々ある中でお取り寄せしたのは、人気の高い銀だらと金目鯛です。優しいうま味と米麹の甘味が特長の西京味噌で、とても上品でまろやかな味です。表面はほんのり焦げてしまいましたが、中はうま味がしっかり行き渡っています。
銀だらは脂ののり具合が絶妙で、全くしつこくないのに食べ応えがあります。金目鯛は風味豊かで、柔らかな食感も相まって、凝縮した旨味が口の中でとろけていきます。
「味噌も発酵食品で、日本酒と一緒なので合いますよね」ということで、この西京漬けと合わせるのにおすすめとご紹介いただいたのは、「久保田 千寿」。早速千寿と合わせてみると、西京漬けとの一体感が口の中に広がり、千寿のうま味や甘味をより強く感じられ、味わいにボリューム感、重層感を感じられます。それでいて、余韻を残しながらすっと消えていく、優しいペアリングになりました。
ちなみに、今回はそのまま焼いて食べましたが、ファンの方のおすすめの食べ方が、「たくさん西京味噌が入っているので、全部アルミホイルに入れて、スライスした玉ねぎを敷いて魚を乗せて、きのこや人参などの野菜を入れてホイル焼きにして食べています」とのこと。西京漬けを焼いただけだと、食事として副菜などが必要になりますが、ホイル焼きにすると野菜なども一緒に食べられるので、と主婦の知恵ですね。
鱧×久保田
最後にご紹介するのは「鱧」。こちらも、旦那さんのご両親の実家が京都にあるというファンの方にご紹介いただきました。京都ではスーパーでも売られている身近な食材で、夏の味覚の代表です。
鱧が食べられるようになったのは、縄文時代の頃と言われています。また、京都では平安時代の頃、朝廷に鱧の干物が献上されたという記録が残っています。なぜ、海から遠い京都で鱧を食べる文化が広まったのかというと、鱧の生命力の強さが理由です。
交通手段がない時代、海や港から京都に生きたまま魚を運ぶ行商人のことを「担ぎ(かつぎ)」と呼んでいました。しかし、暑い夏場は魚が酸欠になって死んでしまうのですが、鱧は水から揚げても皮膚呼吸だけで24時間以上生きていると言われているほどの生命力があり、京都まで生きて運ぶことができたのです。
この鱧を食べるために必要な技術が、「骨切り」です。鱧は細かい骨が多く取り除くことが難しいため、包丁で小骨を断ち切って食べやすくする技で、京都で料理人をするには欠かせない技術だそう。プロの料理人は、一寸(約3cm)に25本前後もの切り目を入れるそうです。
鱧の実食
夏の味覚の代表だけあって、お取り寄せも10月頭頃までしかできないよう。ぎりぎり間に合いました。
鱧にも色々な調理方法がありますが、今回お取り寄せしたのは鱧料理の定番の「鱧の落とし」です。いわゆる湯引きをして、さっと氷水に通して身を引き締めたものです。
花が咲くように広がった鱧の身を口に入れると、ふわふわ感が印象的です。味わいは淡泊ながら、噛むとじんわりとうま味を感じられ、梅肉ダレを添えるとさっぱりと楽しめます。
「この間、スーパーでたまたま鱧を見つけたので、『久保田 純米大吟醸』と合わせていただきました」と話すファンの方に倣って、「久保田 純米大吟醸」を合わせてみると、ほんのりとお酒の甘さが加わり、梅肉ダレの甘味と酸味がより芳醇になって、鱧の淡泊な味わいにふくらみが出てきます。
事前のアンケートでは、「久保田 萬寿」もおすすめいただいていたので、萬寿とも合わせてみましたが、萬寿の方がお酒の華やかさは控えめな分、鱧のうま味と上品に調和していく組み合わせとなりました。
ちなみに、別のファンの方は、鱧の食べ方としてフライがおすすめ!と話されていました。鱧のフライも一度試してみたいですね。
久保田ご当地グルメ部 今後の開催予定
「久保田ご当地グルメ部」は今後も開催していきますので、縁のある県や大好きな県の回への皆様のご参加、お待ちしております!
■「久保田ご当地グルメ部」 開催概要
対象:「KUBOTA MAIL NEWS」メルマガ会員
会場:オンライン(Zoom)
参加費:無料
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定員:各回4名様(最小催行人数1名様)
次回開催予定:
「広島県」 2022年10月26日(水)20:00~21:00
「高知県」 2022年10月27日(木)20:00~21:00