3年ぶりに開催される「長岡まつり大花火大会」。待ちに待ったという方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。せっかく長岡まで来たなら、花火以外にも長岡を満喫して欲しいところです。長岡市内のおすすめの観光スポットをご紹介します。
長岡市ってどんなところ?
長岡市は新潟県の中越地方に位置し、新潟県の中では新潟市に次いで2番目に人口が多い都市です。
平成の合併により891㎢の面積となり、守門岳から日本海までの広大な市域となりました。市内の中央には、日本一の大河・信濃川が流れ、市街地のすぐそばには田園が広がっています。
長岡市のターミナル駅となる長岡駅には上越新幹線が停車し、東京から約1時間30分前後で来ることができます。関越自動車道でも約3時間程度の位置にあり、交通の便がよい都市です。
新潟県自体全国有数の米どころ・酒どころとして知られていますが、新潟県の中で酒蔵数が最も多いのが長岡市。酒蔵数は16蔵あり、全国でも市単位では第2位の酒蔵数を誇ります。
長岡花火とは
長岡市の名物といえば、日本三大花火大会の一つとして全国的に有名な「長岡花火」です。正式には「長岡まつり大花火大会」といいます。毎年曜日に関係なく、8月1日~3日の3日間にわたって開催されますが、この開催日には理由があります。
それは遡ること、1945年8月1日22時30分。この日、長岡の上空にB29大型爆撃機が来襲し、市街地を爆撃しました。
この空襲から1年後の8月1日に、長岡まつりの前身である「長岡復興祭」を開催、さらにその翌年には戦前から開催していた花火大会が復活しました。そして、1948年に8月1日を「戦災殉難者の慰霊」の日、2・3日を「花火大会の日」としたのです。
つまり、戦争で亡くなった人の慰霊と復興に尽力した先人への感謝、世界平和を願う想いが込められた、特別な花火大会なのです。空襲があった8月1日22時30分には、毎年慰霊の花火である「白菊」3発が打ち上げられ、黙祷を捧げています。
長岡花火の見どころ
また、正三尺玉3連発も見物です。直径約600mにも及ぶ大輪が夜空に咲きます。その音の迫力に圧倒されること間違いなしです。
他にも、尺玉が100連発上がる「米百俵花火」や、長岡復興応援ソング「空を見上げてごらん」に合わせて上がるミュージック花火など、迫力の花火プログラムが多数あります。
花火大会の最後には、花火師さんに感謝の気持ちを込めて、観客たちがスマートフォンのライトをつけて振る「光のメッセージ」も感動のシーンです。
長岡駅の近くで楽しむスポット
河井継之助記念館
映画『峠 最後のサムライ』の公開で注目を浴びているのが、越後長岡藩牧野家の家臣だった河井継之助(つぎのすけ)。北越戊辰戦争において、「武装中立」を表明し、軍事総督として長岡藩を率いて新政府軍に徹底抗戦した、幕末時代の「知られざる英雄」です。
そんな継之助の生涯や業績を紹介しているのが、河井継之助生家跡に建てられた「河井継之助記念館」。
継之助が、西国遊歴の際に書いた旅日記『塵壺(ちりつぼ)』や、旅先の九州で買った蓑(みの)、司馬遼太郎の小説『峠』の自筆原稿など、ゆかりの品約30点を展示しています。、継之助の人間像と業績に迫ることのできる、見どころいっぱいの記念館です。
◆河井継之助記念館
住所:新潟県長岡市長町1丁目甲1675-1
アクセス:JR「長岡駅」より徒歩約8分
営業時間:10:00~17:00(16:30まで入館可能)
ぽんしゅ館 長岡驛店
新潟ならではの日本酒が一堂に会するお店が「ぽんしゅ館」。
「越後魚沼のドラマを食で語る」というテーマの通り、新潟の酒蔵と新潟名物のグルメを多数紹介しています。新潟のおいしいものに必ず出会えること間違いなし。長岡駅の他、新潟駅、越後湯沢駅に店舗があり、駅に直結しているのでとても便利です。
「ぽんしゅ館」の名物は、500円でお猪口5杯分の利き酒が楽しめる「唎酒番所」。なんと111種類もの日本酒の中から選ぶことができます。あまりに多くて迷ったときは、「スタッフが選ぶ今月のおすすめ銘柄」や日本酒ナビゲーターや酒匠による「目利きのお勧め」から選ぶこともできます。
またショップも併設し、新潟越後が誇る定番酒から季節限定酒まで多数取り揃えています。有名どころを買おうか、ご当地ならではの珍しいお酒を買おうか迷ってしまいそう。新潟のお米や調味料、お菓子など、食品も充実しているので、お土産選びにもおすすめのスポットです。
◆ぽんしゅ館 長岡驛店
住所:新潟県長岡市城内町1-611-1 CoCoLo長岡 西館2階
アクセス:JR「長岡駅」構内
営業時間:9:00~19:30(唎酒番所は10:00~)
長岡駅から数駅のスポット
車がなくても大丈夫な、電車で行けるスポットをご紹介します。ただし、電車は1時間に1本程度の頻度でしか運行していないので、要注意です。
朝日酒造(来迎寺駅|長岡駅から3駅)
長岡駅から3駅目の来迎寺駅にあるのが朝日酒造。日本酒「久保田」や「朝日山」を造っている酒蔵です。豊かな水田と里山に囲まれ、穏やかな田園風景が蔵の周辺には広がっています。
朝日酒造では酒蔵見学を開催しており、歴史や酒造りのこだわりなどスタッフの話を聞きながら、建屋内を巡ることができます。「20分見学コース」は、スタッフの案内とともに瓶詰め工場をガラス越しに見学(瓶詰めラインが動いていない時は映像鑑賞)した後、物販店で季節のおすすめ商品を試飲できます。飲み比べて、お気に入りの一杯を見つけてください。
朝日酒造前の物販店「酒楽(さら)の里 あさひ山」では日本酒を始め、「米・酒・粕・麹」をテーマにしたここだけでしか味わえない酒肴や甘味を豊富に取り揃えています。
併設する飲食店「あさひ山 蛍庵」では、地元の指定契約農園のそば粉を100% 使用した自慢の「そば」や、新潟の旬の味覚をふんだんに取り入れたお料理の数々を楽しめます。
◆朝日酒造株式会社 20分見学コース
住所:新潟県長岡市朝日880-1
アクセス:JR信越本線「来迎寺駅」南口より徒歩約15分
案内時間:①11:00 ②12:00 ③13:00 ④14:00
摂田屋エリア(宮内駅|長岡駅から2駅)
長岡駅から2駅の宮内駅の近辺に広がるのが、摂田屋エリア。古くから酒・味噌・醤油などの醸造が盛んな地域で、「醸造のまち」と呼ばれています。太平洋戦争の際に空襲被害が少なく済んだため、明治・大正時代の建物が今でも残っており、ノスタルジックな街並みをつくりだしています。
このエリアには17件の登録有形文化財があり、醤油や味噌を作る「越のむらさき」「星野本店」「味噌星六」、酒蔵の「吉乃川」「長谷川酒造」などがあります。
歴史的文化財であった「機那サフラン酒本舗」は、現在は「摂田屋6番街 発酵ミュージアム」に生まれ変わり、その第一弾として先行オープンしたのが「米蔵」です。米蔵には、地元食材を活かしたメニューが堪能できるカフェなどもあり、摂田屋エリア散策のひとやすみスポットとしてぴったりです。
◆摂田屋エリア
住所:新潟県長岡市摂田屋周辺
アクセス:JR信越本線「宮内駅」より徒歩約10分
長岡の歴史を感じながら巡る旅
感染対策を徹底しながら、長岡の歴史に触れて、長岡を楽しんでみてはいかがですか?