1986年の発売から、深みのある味わいで特別な時を彩ってきた「久保田 萬寿」。実は「久保田 萬寿」という名前のつく日本酒は、全部で3種類あるのです。一体何が違うのでしょうか。本記事で解説します。
「久保田 萬寿」は久保田の大きな柱のうちの一つ
そもそも「久保田」とは?
「久保田」とは、1985年に新潟県長岡市の酒蔵・朝日酒造で誕生した日本酒の銘柄です。
現在、久保田の名を冠する酒は全部で16種類ありますが、食事を引き立ててくれるすっきりとした口当たりとキレの良さという共通した魅力を持っています。
久保田には、2つの大きな柱があります。1つ目が、いつもの食事をより美味しく味わうデイリーラインとして、「久保田 千寿」ライン。2つ目が、特別な時を彩るプレミアムラインとして、「久保田 萬寿」ラインです。
3種類の「久保田 萬寿」
「久保田 萬寿」ラインには、「久保田 萬寿」、「久保田 萬寿 無濾過生原酒」、そして「久保田 萬寿 自社酵母仕込」の全部で3種類あります。そのどれもが、深みのある味わいと香りの調和を追求した純米大吟醸酒です。
3種類の中でも最も長い歴史を持つのが「久保田 萬寿」です。1986年の発売より、大切な人の誕生日やお正月といった季節の行事など、久保田の最高峰として多くの特別な時を彩ってきました。
そして時は過ぎ、2020年に満を持して新顔が仲間入りしました。それが「久保田 萬寿 無濾過生原酒」と「久保田 萬寿 自社酵母仕込」です。
以来、「久保田 萬寿」、「久保田 萬寿 無濾過生原酒」、「久保田 萬寿 自社酵母仕込」の全3種で、特別な時を彩るプレミアムラインとして展開しています。
「久保田 萬寿」ライン3種それぞれの味わいと楽しみ方
久保田を代表する「久保田 萬寿」
「久保田 萬寿」は1986年から長く愛されている、久保田の代表的な銘柄です。春夏秋冬を問わず、贈り物としてはもちろん、自分へのご褒美や特別なお祝い事があった時に飲む、という方も。
「久保田 萬寿」ラインを深めるならば、まずはこの基本の「久保田 萬寿」から手に取ってみて、次に他の2種類へ、という風に進めていくのがおすすめです。
飲んだシチュエーションが記憶に残るような、深みのある味わいが特長です。日本酒を飲むようになったきっかけの銘柄と言われることも多く、日本酒に馴染みが薄い方でも飲みやすい口当たりの柔らかさや、重厚的でありながらフルーティーな香りを持っています。飲み終わりのスーっと心地よいキレのある後味は、まさに久保田の真骨頂です。
おすすめの温度帯は冷酒または20℃前後の常温です。特に、丁寧に造られた日本酒でないと美味しく味わうのは難しいとされる常温という温度帯では「久保田 萬寿」の真価が発揮され、日本酒らしい風味や米の旨味が引き立ちます。
上品な旨味を引き出した料理との相性がよいため、魚介の天ぷらや鯛めし、お刺身、京風の煮物などと一緒にお楽しみください。
希望小売価格
1,800ml 8,110円(税込8,921円)
720ml 3,640円(税込4,004円)
冬限定、搾りたてそのままが味わえる「久保田 萬寿 無濾過生原酒」
濾過や加熱といった処理を施さず、そのまま壜詰めしてお届けしているフレッシュなお酒が「久保田 萬寿 無濾過生原酒」です。蔵人の中には、「眠りから覚めたての、すっぴんの『久保田 萬寿』」と表現する人もいます。
毎年2月のみに出荷されるお酒で、このフレッシュさを味わえる贅沢は冬にしかできません。「今年もこの時期が来たな」と、毎年の冬の風物詩として心待ちにされている方も多くいらっしゃるお酒です。
ほのかな黄金色の見た目や透明感ある芳醇な香りは、もろみを搾った後、一切手を加えない製法ならでは。器に注いだ時から、この一本でしか味わえない瞬間が始まっています。力強く濃厚な味わいを持ちながらも、柔らかくなめらかな口当たりが特長です。
10℃前後で飲むと搾りたての状態により近くなり、20℃前後の常温に近づくと味のふくよかさ、ふくらみが味わえます。冷やしてそのままはもちろん、アルコール度数がやや高めですので、氷を入れてロックやソーダ割りもおすすめです。
素朴で上質な搾りたての味わいは、あん肝や白子といった冬の濃厚な味覚に合わせるのがおすすめです。意外にもチョコレートとの相性もよく、チョコレートの甘味が「久保田 萬寿 無濾過生原酒」の純米大吟醸酒らしい華やかさとマッチします。
希望小売価格
1,830ml 9,900円(税込10,890円)
720ml 4,919円(税込5,410円)
技と信念が完成させた究極の逸品「久保田 萬寿 自社酵母仕込」
「久保田 萬寿 自社酵母仕込」は、酒米、精米方法、自社酵母という3要素に力点を置いて生み出された究極の「久保田 萬寿」です。成人や結婚、新築、昇進や還暦のお祝いなど、人生の新しいページをめくる方に贈るのにふさわしいお酒です。
深みのある味わいと香りの調和という萬寿らしさを踏襲しつつ、重層的でエレガントな香りと、深くまろやかな味わいが広がります。甘味や酸味にもほどよい存在感がありながら、透き通るようなキレのある余韻を感じられます。
10~15℃という冷たすぎない温度にすると、特長である薫り高さとまろやかな味わいをより一層楽しめます。
和食であれば豚の塩釜焼き、鯛の昆布締めなど、洋食であればローストポークや鯛のアクアパッツアといった、旨味や塩味の効いた料理と合わせるのがおすすめです。懐深い「久保田 萬寿 自社酵母仕込」の味わいが料理に負けることなく漂い、それぞれの風味がまとまりながら余韻として鼻を抜けていきます。
希望小売価格
720ml 10,000円(税込11,000円)