
冷凍するとなんでも長持ちするイメージがありますよね。
ところで日本酒は保存するときに、冷凍庫にいれてもいいのでしょうか。冷蔵よりも冷凍の方がいいのであれば早速実践したいものです。
今回は日本酒を冷凍庫に入れる場合の注意点を見ていきましょう。
目次
1.冷凍庫で日本酒を凍らせる場合は瓶が割れてしまうかも!
日本酒はほとんどが瓶です。そのため、購入してきてそのまま冷凍庫で凍らせてしまうと、割れてしまう可能性がありとても危険なのです。
1-1. 日本酒は-10度以下で凍り始める
日本酒は温度が-10度以下になると凍り始めます。アルコールが凍る温度は-114.5度といわれているため、アルコール度数が高ければ高いお酒ほど凍りにくくなります。なので、アルコール度数が20度近い原酒タイプは凍りにくく、逆にアルコール度数10度などの日本酒は凍りやすいです。
1-2.冷凍庫の温度は-18度〜-20度
一般的な家庭用の冷蔵庫の冷凍室は、日本工業規格によって-18度以下とするよう決められています。そのため家庭用の冷凍室はだいたい-20~-18度に設定されています。
日本酒は冷凍庫で保存することは可能です。しかし、日本酒のアルコール度数は15度前後のものが多いためは完全には凍りません。ちなみに日本酒よりもアルコール度数が高い焼酎はシャーベット状に、もっとアルコール度数が高いブランデーなどはとろみが増します。
1-3.水は凍らせると体積が増える
通常であれば固体、液体、気体の順に体積が増えますが、水は液体の状態よりも固体である氷の方が、体積が大きいのです。氷の方が10%ほど体積は増えるため、そのまま凍らせると膨張してしまい、瓶が割れる可能性があります。
一般的な家庭用の冷凍庫では、先述のとおり日本酒はアルコール度数が高いため完全には凍りませんが、一部固体となることで中の体積が膨張するので気をつけなくてはいけません。
1-4. 中途半端に凍った日本酒は、みぞれ酒として人気
一部凍った状態の日本酒は「みぞれ酒」と呼ばれ、暑い夏にもぴったりキンキンに冷えた日本酒が楽しめます。
「みぞれ酒」のくわしい作り方はこちらからチェックしてみてください!
2.凍らせて保存したい場合は別の容器に移し替えてから
日本酒を凍らせると体積がかなり増えるので、瓶が割れる可能性があります。膨張しても余裕のある紙パックやペットボトル、かなり厚手のガラスの瓶はそのまま凍らせることもできますが、それ以外は危ないので別の容器に移し替えましょう。
また、日本酒は匂いが移りやすく、空気に触れれば触れるほど劣化するので、しっかり密閉できる容器を選ぶのがポイント。家にないという人は、キッチンアイテムを扱っているお店やホームセンターなどに冷凍できる容器があるので見てみましょう。
2-3.凍らせたら香りや味に変化はある?
日本酒を凍らせると、味や香りが変化するという種類もあれば、全く変わらないというものもあります。これは種類によって味が変わる・変わらないとわかれているわけではなく、例えば同じ純米酒でも変わるものと変わらないものがあるので、好みもありますし、こればかりは試してみないとわかりません。
ただし、一度凍らせたら温度変化に気をつけましょう。溶けたり凍ったりを繰り返すのは、凍らせても大丈夫な日本酒でも風味が落ちてしまいます。
3.瓶のまま保存する場合は冷蔵庫で縦置き
冷凍する容器がないときは、基本的には瓶のまま冷蔵庫に縦置きする保存方法で問題はありません。横に置いてしまうと空気に触れる面積が増えるため劣化の原因に。
またフタに日本酒が触れることで味に影響することもあるので気をつけましょう。どうしても瓶が縦に置けないときはペットボトルなどに入れ替えて縦に置けばOK。
4.まとめ
日本酒の冷凍保存はできますが、瓶のまま凍らせるのは基本的に危ないのでやめましょう。冷凍できる容器がなく冷凍庫に入れられないときは、基本的には冷蔵庫保存で間違いではありません。ただし「-5度」が日本酒の保存には最も適した温度といわれているため、こだわるのであれば日本酒セラーを買うのもおすすめです。